現在、日本人の死因の第1位はがんで、第2位は心臓病です。

それでは第3位の病気は何でしょうか？

つい何年か前までは、第3位は脳卒中などの脳血管障害だったのですが、

最近、第4位だった肺炎が第3位になってしまったのです。

その理由として日本人の高齢化が考えられます。

つまり年寄りが多くなったため、誤嚥による肺炎が急激に増加した結果だと言われているのです。

 

歳をとると物を飲み込む機能が低下し、食道ではなく、気管から肺に入ってしまうことがあるのです。

肺に入った食物に細菌などが付着し、炎症をおこしたものが誤嚥性肺炎です。

お餅をのどに詰まらせるなども、食物を飲み込む働き（嚥下機能）が低下したためです。

 

それではこの嚥下機能の低下を予防するにはどうしたら良いでしょうか？

最も手軽な方法として、カラオケなど歌を歌うことが有効だと分かってきました。

 

のどの真ん中あたりにのどぼとけがありますが、ここに手を置いて、低音から高音へと発声してみて下さい。

高音になるに従って、のどぼとけが上がるのが分かるでしょう。

つまり高音を出すことで、のどぼとけを上げる筋肉を鍛えることができるのです。

この筋肉を鍛えることで、誤嚥の予防になると考えられているのです。

 

発声自体は、呼吸筋を鍛えるので、心肺機能を高めます。

しかし誤嚥予防を考えるなら、お経や詩吟といった高低差のないものよりも、

カラオケ（歌）のように低温から高音までのメロディーのあるものの方が有効でしょう。