アレルギー疾患が増えた理由に衛生仮説があります。

世の中が衛生的になったため、寄生虫や細菌に感染する人が少なくなったのと反比例してアレルギー疾患が増えたという説です。

確かに私の子供の頃は（もう何十年も前ですが）、ハナを垂らしていた子供がたくさんいました。

これは副鼻腔への細菌感染が原因ですが、このような子供はアレルギーに罹りにくいのです。

昔は花粉症をはじめ、食物アレルギーに悩む人などほとんどいませんでした。

また私が子供の頃はツベルクリン反応で陽性の人はかなりの割合でいました。

これは結核菌の感染を調べるものですが、

現在ではツベルクリン反応検査を省略し、直接ＢＣＧの注射を打つようになったようです。

これも世の中の衛生状態が良くなったため、ツベルクリン反応で陽性が出る人はほとんどいなくなったためです。

また体内に寄生虫がいると、潰瘍性大腸炎やクローン病、関節リュウマチなどの自己免疫疾患の他、

1型糖尿病なども防ぐ効果があると言われています。

なぜ世の中の衛生状態が良くなるとアレルギー疾患が増えるのか？

そのメカニズムは次回説明したいと思います。