人類は何百万年という歴史があります。

もっとも私たちホモ・サピエンスの歴史は、まだ十数万年と言われていますが・・・。

この間の長い期間はずっと飢餓との闘いの歴史でした。

栄養状態が良くないと免疫力（病気への抵抗力）が低下します。

しかも不衛生な環境では病原菌がはびこるので、感染症で死ぬ人が多かったわけです。

中世ヨーロッパで多くの人を死に至らしめたペストをはじめ、

天然痘や赤痢、腸チフス、コレラ、マラリアなどは、猛威をふるった死に至る病でした。

しかし、現代では飢餓で亡くなる人は昔に比べたらだいぶ減りました。

もちろんこの地球上では、飢餓に苦しんでいる国や地域があることも事実ですが・・・。

現代の先進国で今問題になっているのは、飢餓とは反対の状態、つまり肥満です。

肥満がさまざまな生活習慣病をもたらしているのです。

動脈硬化や高血圧などが引き起こされ、糖尿病や心臓病、高脂血症、がんなどが増えてきたのです。

医学が発展することで良い抗菌剤などが開発され、また栄養状態がよくなることで感染症の死亡率は減りましたが、

逆に現代は社会情勢の変化で、生活習慣病で亡くなる人が多いのです。