前回私は、脳から分泌される麻薬物質のエンドルフィンについて書きましたが、

人によって、よく出る人とあまり出ない人がいるようなのです。

 

エンドルフィンは麻薬と同じように、体の痛みを軽減させる物質で脳から出ます。

この物質が発見されたきっかけはベトナム戦争の時だったようです。

アメリカ軍の野戦病院に怪我をした兵士が次々と運びこまれてくるのですが、

そこに大変興味ある現象があったのです。

それは、同程度の怪我をした兵士でも、「イタイイタイ」と大騒ぎする兵士と、

あまり痛みを感じないのか、平然としている兵士がいるというのです。

なぜ怪我の程度は同じなのに、ひどく痛がる人とあまり痛みを感じない人がいるのかーーー

この疑問から研究が進み、エンドルフィン発見につながったわけです。

 

そしてさらに興味あることには、あまり痛みを感じない人は人格的にも優れた人が多いという事実です。

そういう人は脳からエンドルフィンがよく出て、その場の苦しい状況に対処できるのでしょう。

ちなみに私は、一般には死ぬ瞬間は苦しいと想像できますが、

たぶんエンドルフィンが出て、あまり苦しむことなくスっとあの世に行けるのではないかと思っています。

でもそのためには人格を常に高めておかなくてはと思っています。