命あるものは生まれた時から死に向かって進むのですから、

老化を死にゆく過程ととらえるならば、生まれた時から老化は始まる、と言えなくもありません。

実際、老化は若いうちから始まるのです。

体の成長は一様に進むわけではなく、部分によってその速度は違います。

それと同様に、老化も一様に均一に進むわけではありません。

たとえば動脈硬化は18歳くらいから始まると言われていますし、

脳の細胞も20歳くらいから減り始めていきます。

また個人差もありますが、筋肉も25歳を過ぎると減っていく傾向にあるようです。

ただ日常の生活習慣（食事や運動、睡眠など）により、老化のスピードはかなり違ってきます。

筋肉などは逆に、年齢によって衰えたものを回復させることも可能なのです。

遺伝的な要因もありますが、脳梗塞などを患ったわけではないのに、

70歳前から杖をつき、やがて車椅子に頼らざるを得なくなる人がいる一方で、

100歳を過ぎても、一人で何不自由ない生活をしている人もいます。

老化（特に筋肉）は本人の努力に左右されるのです。