私たちの健康にとって大切なのはバランスです。

高すぎても低すぎても、多すぎても少なすぎても健康上問題が出てくるのです。

たとえば血圧ーーーこれは心身の状態に応じて自律神経がコントロールしているのですが、

通常の状態で高止まりしているのを高血圧と言います。

高血圧は心筋梗塞や脳卒中、大動脈解離など生命の危険が及ぶ重大な病気の原因になります。

しかし血圧は低ければ良いというものではありません。

低血圧はめまいや立ちくらみ、意欲の低下を招き、

ひどい時は意識障害をもたらすこともあるのです。

高すぎても低すぎても、健康上よくないわけですね。

同様のことはホルモン分泌にも言えるようです。

脳下垂体から分泌される成長ホルモンは、多すぎれば巨人症や末端肥大症に、

少なすぎれば低身長になります。

甲状腺ホルモンも分泌が多すぎればバセドウ病になるし、少なすぎると橋本病になります。

また副腎皮質刺激ホルモンも、多すぎればクッシング症候群や糖尿病に、

少なすぎれば食欲不振や下痢、吐き気、低血糖の原因になるのです。