気功サロン推薦図書（8）
　　「アガスティアの葉」　青山圭秀著

　青山氏の著書は「理性のゆらぎ」をはじめ、「サンカルパ」、「真実のサイババ」、「愛と復讐の大地」など読んでいて、どれも面白いのですが、この「アガスティアの葉」はその不思議さ、面白さにおいて傑出していると思います。
　青山氏は、神の化身として崇拝されているサイババとの出会いや、インド占星術による占いの不思議体験など、一般人ではなかなかできない体験談がつづられています。
　本書の核心部分は何千年も前（1万年前という説もある）にアガスティアという大聖者がいて、ヤシの葉に人の運命を書き記した、というのです。
　それだけならノストラダムスの大予言程度のものかと思われますが、実はその葉を保管している家系があり、そこを訪れた人の親指の指紋から、その個人ごとの過去、現在、未来を記した葉があるというのです。
　青山氏も半信半疑ながらそこを訪れ、本人に該当する葉が見つかったのです。葉には彼の両親の名前や生まれた年月、現在の仕事など細かく書かれていたのです。
　でもこんなことが信じられるでしょうか。そこを訪れる人の個人ごとの運命の預言書が、何千年も前に書かれていたなんて。
　しかしこれは著者の体験談であり、嘘やでたらめを言っているようには思えないのです。
　う～ん、これはいったい私たちの人生はどうなっているのでしょうか。人生は選択の連続です。進学か就職か、いずれにしても、どの学校や会社を選ぶのか。結婚するのかしないのか、するとしても誰とするのかーーーこのような事を私たちは自分の意思で決めていると思っています。でもその選択の結果が何千年も前に書かれているとしたら、人生はすべて運命なのでしょうか。それなら自由意志とは何なのでしょうか。著者は自問自答しているわけです。
　輪廻転生という考え方があります。人は誰でも生まれ変わるのであり、過去生のカルマを現生で解消しているのでしょうか。
　人生や宇宙は謎だらけです。ソクラテスは「無知の知」と言いました。知らないということを知ることが大事なのだと。
　私は気功の仕事をしていますが、氣というのも科学的に解明されているわけではなく、よく分かりません。でも知りたいという願望を常に持っています。また分からない部分があるから面白いのかも知れませんが・・・。