運動神経って良くなるの？

　子供の頃から、運動が得意な子とそうでない子がいるものです。こんな時「アイツは運動神経がいい」などと言いますが、運動神経とは何なのでしょうか？

　運動神経とは医学的に言うと、脳が下した指令をそれぞれ担当の筋肉に伝える神経のことです。だから先の「運動神経がいい」という場合の言葉とはちょっと意味が違ってくるわけです。

　このタイトルの運動神経とは、単なる脳からの指令の神経だけでなく、運動を司る調整能力のことと考えられるのです。ひとつの運動でもそれに関わるいろいろな筋肉が相互に作用することで、スムーズな動きが実現できるのです。これらは小脳の働きと深い関係があります。また動体視力のような感覚的なものも大きく影響してくるのです。

　また、私たちの体は反射という機能も備えています。それは外部からの刺激に対し脳を通さずに脊髄や延髄で処理するものです。この反射に関しては、繰り返しの運動をすることで、その経験により、反射の速度が速くなることが可能なのです。この例からも分かるように、訓練によって運動神経が良くなる、ということはあるでしょう。ただし、この神経は持って生まれた遺伝的な要因も大きく関与するのは間違いありません。