閉経になると性ホルモンは全くつくられなくなるのか？

　男性はテストステロンという男性ホルモンが、女性はエストロゲンという女性ホルモンが、それぞれ精巣と卵巣からつくられ、男らしさや女らしさをつくりあげています。

　思春期になると、この性ホルモンの分泌が活発になり、男性はヒゲがはえ、肩幅が広くなり、筋肉が発達して男らしい体型になってきます。女性は脂肪の蓄積が始まり、女らしい丸みを帯びた体型になってきます。

　しかし50歳くらいになり、女性が閉経を迎える頃になると、急激にエストロゲンの分泌が悪くなり、男性も同様にテストステロンが減少してきます。いわゆる更年期ですが、体調に著しい変化が出てくるのです。でも、性ホルモンの分泌が全くなくなるわけではありません。また、男性でも女性ホルモンが、女性でも男性ホルモンが、つまり異性のホルモンがわずかながら分泌されているのです。その場所は副腎皮質で、女性の場合、ここでつくられたテストステロンは脂肪組織でエストロゲンに変化するのです。だから中年以降は、少し太り気味になっていたほうが、健康に良いのかも知れません。もちろん、過ぎたるは猶及ばざるが如しで、太り過ぎは膝を傷めたり、運動不足になりがちなので、ほどほどが健康的なのでしょう。