陰体質と陽体質

　前回のこのコーナーで私は、すべての物事には陰と陽があり、私たちの健康のためにはこの両者のバランスが大切だと書きました。

　このことを体質という観点から具体的にみてみましょう。

　陰とは、暗い、日陰、後退、重い、下降というようなもので、反対に陽とは、明るい、日向、前進、軽い、上昇というような概念を示します。それを体質に当てはめてみますと、陰体質とはやせ型で顔は青白く、声は小さくて元気がない、猫背でいつも下を向いている、というようにイメージできるでしょう。

　反対に陽体質は田中角栄のような人物をイメージするとわかりやすいでしょう。声がでかくて赤ら顔、元気があって常に前向き、ということになるでしょう。

　このように考えてみますと、健康のためには陽体質のほうが良いと考えがちですが、一概にそうとも言えないのです。陽体質の人は血圧が高いのが普通です。血圧が高いと、脳溢血や心筋梗塞など突然死のリスクが高くなるのです。

　やはり陰と陽は、あまりにもどちらかに傾きすぎないことが大事なのですね。