小周天気功法の邪気対策に不備はあるか

　東京四谷の気功サロンの基礎講座で教えている小周天気功法の目的は、身体の正中線上にある重要な経穴（ツボ）を開くことです。経穴は気の出入り口にあたるので、気のエネルギーを利用しやすくなると同時に邪気対策にもなるということを前々回のこの欄で書きました。

　気の入り口が開いてくれば、容易に邪気も入ってくるわけですが、出口も開いているので邪気はそこから出て行ってしまうわけです。

　講座で私がこの話をすると、生徒さんから次のような質問を受けることがあります。「入った邪気がすぐ出て行ってしまうのは分かるけど、それなら良い気も出て行ってしまうのではないか」というのです。

　なかなか良い質問ですね。私はそれに対し次のように答えています。「その心配はいりません。なぜなら私たちの身体は良い気を逃さないようにできているからです」と。

　まず私たちの身体に備わっている免疫システムを考えてみましょう。私たちのまわりには、目に見えない病原菌やウイルスがウヨウヨしています。これらは常に身体に入り込んでくるわけですが、病気を発症しないのは免疫システムがしっかりしているからです。何らかの事情により、このシステムに狂いが生じると病原菌に負けて発症してしまうのです。だから通常の状態ならば、身体は健康状態を維持するようにできているのです。

　また大酒飲みでヘビースモーカーの肝臓の数値は悪いのが普通です。しかし、タバコとお酒をやめただけでも数値は良くなるではありませんか。つまり身体に悪いことをするから健康を害するわけで、通常なら健康になるようにできているのです。だから邪気は逃がしても、良い気は逃しませんよ。