呼吸は身体の状態をコントロールする

　氣というエネルギーを扱うには、調体、調息、調心の三つが必要です。調体は身体の動きや姿勢、調息は呼吸、調心は意識の集中やイメージを意味しますが、今回は調息について、もうちょっと深く見ていきましょう。

　呼吸とは、息を吸う、吐く、止めるの三つを言います。そして、どの状態にするかでパフォーマンスを最高に保つことができるのです。たとえば、重量挙げでバーベルを持ち上げる瞬間、呼吸はどうなっているでしょうか。呼吸は止まっているのです。

　私たちの日常生活を見ても、このことは実感できると思います。何か重たい物を持ち上げようとした時、呼吸は止めていますよね。ちなみに息を吸いながらでは、力を出すことはできません。このことを考えても、呼吸は奥が深いし、また面白くもありますよね。

　気功でも呼吸はとても大事です。天の氣を体内に取り入れる時には息を吸います。また氣を放射する時は息を吐きます。また意識的に氣を体内でめぐらす時にも息は吐いていくのです。