気が手から出るかが大事ーーーマッサージの神髄

　整体やマッサージを受けたことがある人は、とても多いと思います。氣に入った整体師やマッサージ師がいる場合もありますが、そこに至るために多くの施術者から施術を受けたことでしょう。

　一言で整体やマッサージと言っても、施術者によっていろいろな手技があるし、やり方も違います。だから自分にとって、合うとか合わないという施術者が出てくるのも当然のことだと思います。別の言い方をすれば、施術者の手技が上手か下手か、という視点があると思います。

　いったい施術者の技量に上手、下手があるというのは、どこで判断できるのでしょうか。私はそこには二つの要素があると思っています。一つは技術の問題です。ツボの正確な位置把握やその押し方、力の入れ方、もみほぐしのやり方など、その手技の技術は多岐にわたります。そしてそこには当然、技術の差がでてくるわけです。

　もう一つの要素は、施術者の手からどのくらいの氣が出ているか、ということなのです。誰でも手から氣が出ているのですが、その程度が問題なのです。氣がたっぷり出ている人から施術してもらうと、身体全体が温かくなり、スッキリと気持ちよく終わることができるのです。

　これは私の経験ですが、氣のあまり出ていないと思われる人から施術してもらったことがあります。凝っている部分を力任せにゴリゴリやられ、そうとうな痛みをがまんしたことがありました。翌日その部分の凝り返しが起こり、かえって痛くなってしまったことがありました。凝り返しの原因は内出血です。

　整体師やマッサージ師の技量は、この二つ、手技の技術と放射できる氣の量にあるのです。