私は、将来の医学は二つの大きな方向性を持って進んで行くと思っています。

一つは、今の西洋医学（現代医学）がもっと進化する道です。

ＩＰＳ細胞を使った再生医療がその代表となるでしょう。

 

肝臓や腎臓など自分の臓器をＩＰＳ細胞であらかじめ作っておき、

古くなって機能が落ちてきたら新しい臓器と取り換える。

元々自分の細胞から作られた臓器なので、拒絶反応もなく安心ーーー

何十年後かには、こんな時代が来るかも知れません。

この方向には、人間を単なる物質の集まりにすぎない、という人間観があるように思われます。

古くなった車の部品を変えるように、人間の色々な組織も新品と変えていけばいいわけです。

 

もう一つの医学の方向は、私たちの体は単なる物質や機械ではなく、魂という、

唯物論では割り切れない何かを持った存在だという人間観に基づいた医学です。

これをホリスティック医学と言います。

人間を物質的側面だけでなく、社会的側面や霊的側面からも観て行こうとするものです。

 

私は長年気功をやっていますので、私の考えはこのホリスティック医学に沿っているわけです。

だからと言って、私は西洋医学の方向を否定しているのではありません。

人工透析をしている人が30万人もいる現実を考えれば、再生医療が早く進化してほしいと願っています。

再生医療とホリスティック医学がバランスよく進化していくのが、

将来の医学の理想の姿だと私は思っています。