以前「小腸の驚異」の所で書きましたが、小腸の長さは６～７メートルと言われています。

それでは小腸からつながる大腸は、どのくらいの長さがあるでしょうか？

よく人体解剖の絵図を見ますと、1メートルもないような感じを受けますが、

実は1.5メートル、小柄な女性の伸長くらいの長さがあるのです。

だから実際はくねくねと折れ曲がっているんですね。

それがひどい状態が「ねじれ腸」と言われるもので、慢性的な便秘の原因になるのです。

これは遺伝的な要因もあるのですが、大腸の内視鏡検査では苦労するようです。

このように見てきますと、食べ物が口から入って、便として肛門から出るまで、

つまり口→食道→胃→十二指腸→小腸→大腸までの消化管の長さは、

実に10メートル近くにもなるわけです。ちょっと信じがたいですね。

ただこの長さは個人差も大きいようです。

またどんな食べ物を食べているかによって、それに適応する長さになっているようです。

一般的に草食動物は肉食動物に比べ、体の大きさと比較して腸は長いと言われています。

これは草や穀物の方が、肉に比べて消化に時間がかかるためでしょう。

穀物を主食とする日本人は、肉食の欧米人より腸が長いと言われますが、

実は色々な説、見解があり、科学的には証明されてないようです。