東京四ツ谷の気功サロンでは、長年、外気功の講座を開いていますが、

気功はもちろん東洋医療に属しています。

それより以前、私は飯田橋にある元気プラザという病院で働いていました。

ここは一般の病院と変わらず、西洋医療をやっている病院でしたが、

ただ一つ大きく違うところは、統合医療をやっている全国でも珍しい病院だったことです。

つまり西洋医療だけでなく、鍼灸やマッサージ、ヨーガ、気功などの東洋医療部門をかかえていたのです。

私はそこで外気功の講師および施術者として働いていたわけで、

東洋医療はもちろん西洋医療も身近に感じていたのです。

 

さて今回から、その二つの医療の違いについて述べてみます。

最初は実証的かどうかの違いについてです。

西洋医療は、ある理論が正解であることを実験で証明し、有効な医療として提供しようとするわけで、

とても実証的で科学的だと言えます。

一方東洋医療はとても観念的です。

例えば鍼灸や気功における代表的な概念である経絡や経穴についてはどうでしょうか。

人体をいくら解剖しても、また顕微鏡で調べても、経絡や経穴は見つかりません。

だから実証性を重んじる西洋医療には、このような概念はないのです。

しかし気功を仕事としている私にとっては、それらの存在が科学的に証明されないとしても、

観念として存在しているのだと考えるようにしているのです。