中国医学では陰陽のバランスが崩れると病気になると考えられています。

陰体質とは顔が青白く、痩せ気味で虚弱体質が特徴です。

反対に陽体質とは、赤ら顔で太り気味、高血圧などが特徴です。

陰が強すぎても、陽が強すぎても健康を害するのです。

常に陰と陽のバランスをとっていくことが大事なのですね。

 

さて、このことは西洋医学の分野でも当てはまりそうです。

例えば花粉症や喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギー疾患を考えてみましょう。

アレルギーに関しては衛生仮説というのがあります。

世の中が衛生的になり過ぎると、アレルギー疾患が増えるという説です。

確かにアフリカやアジアの不衛生な発展途上国ではアレルギーで悩む人はあまりいません。

日本でも昔は不衛生で寄生虫を持った人がたくさんいましたが、その頃はアレルギーは少なかったのです。

水洗トイレや清潔な水道が完備し、抗菌グッズなどがよく売れる世の中ではアレルギー疾患は増えます。

しかし不衛生な国では細菌やウィルスによる感染症が多く、乳幼児の死亡率が高いのです。

だから世の中が清潔になるのは良いことですが、行きすぎるとさまざまな問題が起こるのです。

要はどのようにバランスをとるかが大切なのではないでしょうか。

この事は他の色々な面でも言えそうです。

バスや電車や車などがあふれ、エレベーターやエスカレーターが完備した便利な世の中になると、

人は自然と歩かなくなり、足腰が弱くなって、将来車イス生活の人が増えるのではないでしょうか。