医者の中でも特に外科医に信頼できる人が少ないと最近感じています。

言い換えれば、患者のことより自分の立場や地位、プライドを優先している医者が多いということです。

テレビドラマのドクターXを見ても分かるように、外科医は医者の中でも花形の存在です。

死に直面した患者を短時間のうちに救う姿はかっこいいし、また尊敬を集めることでしょう。

ただ将来に向かって、この外科医の立場はどう変化していくでしょうか？

がんを例に考えてみましょう。

現在、がんに対しては三大療法（手術、抗がん剤、放射線）で治療するのが一般的です。

手術が可能ならば、まず手術します。外科医の出番ですね。

しかし最近では、手術に頼らない治療法がどんどん出てきています。

がん治療薬のオプジーボは有名ですが、その他、光免疫療法や遺伝子解析を元にした治療法など、

手術しないさまざまな治療法が開発されつつあるのです。

あと10年か20年の間には、手術しない治療法が一般的になるのではないでしょうか。

そうなると外科医の出番は急激に減ってしまいます。その地位や誇りにも傷がつくでしょう。

その恐れが患者の意見をあまり聞かず、自分のやり方を押し付ける結果になるのではないでしょうか。