愛は世界に平和をもたらし、人々を統合に向かわせます。

だから今、コロナウィルスによって分断が進む世の中は、私たちに試練を与えているのです。

愛とは反対に、分断は私たちを憎しみの方へ向かわせるからです。

 

今回のコロナウィルスが人々を分断させている例はたくさんあります。

マスクをしていない人や人混みに遊びで出かける人を、まるで非国民のように白い眼で見たりします。

休業要請にもかかわらず営業を続けるパチンコ店に嫌がらせの電話をしたり、

パチンコ店へ行く客に抗議のブーイングをしたりします。

また感染しているかも知れないという理由で、医療従事者やその家族への偏見もあります。

それだけならまだしも、他県ナンバーの車を傷つける（器物損壊罪）という罪を犯す人まで出てきています。

始末が悪いことには、彼らは自分の罪を正義という衣を着て正当化するのです。

このような傾向は、例えば不倫が発覚した芸能人に対し、罪を犯した訳でもないのに、ネットで誹謗中傷や罵詈雑言を浴びせる人の心理に共通したものです。

彼らに対しては、私はいつもイエス・キリストの言葉を思い出します。

姦通罪で捕まった女性に対し、石打の刑をしようとした住民に向かってイエスが言いました。

「あなたたちの中で、罪を犯したことのない者が、まずこの女に石を投げつけるがよい」と。

誰も石を投げることはできず、皆その場を去っていったのです（ヨハネの福音書、第8章3～11節）。

人は皆（私も含めて）、神様のように全ての面で善なんていう人はいませんよ。

愛とは、誰でも持っている悪を含めて、すべてを受け入れることです。

そしてまた愛は、私たちが持っているすべてのものを取り去った後の本質（魂）とのエネルギーの交換です。

私たちの持ちものとは、肌の色や国籍、イデオロギー、宗教、性癖、価値観、容姿、障害の有無、財産、社会的地位、職業などです。

これらは皆違うのです。だから違いにとらわれると分断の方へ行かざるを得ないのです。

愛はこれらの違いを乗り越え、魂とコンタクトし、お互いを高め合う行為です。

その機会を今回のコロナウィルスは私たちに与えているのではないでしょうか。