仏教哲学者のひろさちやは、育児に関し「好き嫌いのある子に育てなさい」と言っています。

えっ？　「好き嫌いのない子」ではなく「好き嫌いのある子」だって？

世間の常識とは反対のことを言っています。なぜか？

その理由はーーーよく小学校の給食で、好き嫌いが激しく、先生から食べるよう強要されて泣いている子がいます。

まあ現在ではアレルギーに対する理解が深まっていますので、このような光景はあまりないとは思いますが・・・。

さてこの光景を見て、好き嫌いがなく何でも食べられる子は、

「なんで食べられないの？　バカなヤツだ」ぐらいにしか思わないでしょう。

しかし自分に好き嫌いがあれば、泣いている子の心情を十分理解できるはずです。

つまり、その子に対し優しい目で見られるのです。

この論理から言えば、健康と病気に関し、同様のことが言えるのかも知れません。

私は気功という仕事柄、病気を抱えた人にも多く接し、皆様方の健康は常に気になっています。

私は同年代の人と比べ、気力、体力とともに健康には自信を持っていますが、

「健康な人は病人の苦しみが分からない」と言われないよう、

想像力を働かせて、病人に寄り添うよう心掛けております。