一時テレビでよく放映されていた「大食い選手権」なる番組は、最近あまり見かけなくなりました。

興味本位のこのような番組が少なくなるのは良いことだと私は思っています。

大食いは資源の無駄にもなるし、普通の人にとっては健康上よくないからです。

大食いチャンピオンになるような人はちょっと特殊な体質なのです。

彼らは食べても血糖値があまり上がりません。

食欲は血糖値でコントロールしていて、食後に血糖値がある基準まで上がると満腹中枢を刺激して、これ以上食べられなくなります。

だから血糖値が上がりにくい体質では、いくらでも食べられるわけです。

さて、動物実験ですが、いくらでも食べられる状態にすると不健康で短命で終わるようです。

よく「腹八分は医者いらず」と言いますが、これが科学的に裏付けられたわけです。

ネズミにエサを制限なく与えた群と、与える量を60％に抑えた群とを比較した実験では、

エサを制限したネズミの方が、寿命が15～30％も延びたそうです。

もちろん制限食と言っても、その中味は重要で、栄養不良にならないよう工夫されています。

タンパク質やビタミン、ミネラル類、食物繊維など健康に大切な栄養素は必ず摂るようにしましょう。