私たちの生きている時間の3分の1から4分に1は睡眠の時間です。

一般的には、乳幼児から子供の頃は睡眠時間が長くなり、歳をとるに従って短くなります。

それでも一生のうちの相当長い時間が睡眠に充てられているわけで、それだけ大切な時間と言えるでしょう。

なぜ大切かと言うと、睡眠の時間と質が起きている活動時間に影響するからです。

睡眠は脳と体を休ませ、これらの疲労回復をはかるだけでなく、記憶の整理も行ないます。

また、睡眠中に体の生理機能を調節する色々なホルモンが生産されますし、

免疫力の強化や身体組織の修復も行なわれます。

細胞の新陳代謝が活発化するのも睡眠時間なのです。

以上は西洋医学的に検証された睡眠の大切さですが、

中医学的にも、以下のように睡眠の大切さが説かれています。

健康には陰と陽のバランスを保つことが必要です。

日中は太陽の気（陽）が強いので、その気を浴びることで活動のエネルギーにしています。

反対に夜間は地の気（陰）が強くなりますが、この気は体を保守するのに必要な気です。

夜に横になって寝るのは、その気を吸収しやすくするためです。

こうして質の良い睡眠をとることで、陰陽のバランスが保たれるのです。