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誤嚥しないメカニズム

誤嚥しないメカニズム

2022/06/07

現在の日本人の死因第1位はがんで、2位は心臓病です。

そして3~5位は近年、老衰や肺炎、脳血管障害の三つで争ってきました。

肺炎は昔から死因の上位でしたが、高齢化が進む中で増えてきたわけです。

高齢になればなるほど、誤嚥が原因による肺炎が多くなるのです。

さて、誤嚥性肺炎は、本来、食道に入るべき飲食物の一部が誤って気管支の方に入ってしまい、

それが炎症を起こして肺炎となってしまう病気です。

私たちの体は本来うまくできていて、飲食物が気管支に入らないようになっているのです。

のど(喉頭)は空気の出入り口の気管支と、飲食物の出入り口である食道が並んでいます。

しかし、誤嚥しないメカニズムが働いているため、通常なら飲食物が気管支に入ることはありません。

私たちが食べ物を飲み込もうとすると、軟口蓋という部分が押されて、

鼻腔との間の空気の通路を塞ぎます。

そして喉頭蓋が気管支の入り口を塞いで、食べ物がスムーズに食道に流れるようにしているのです。

つまり、空気と同時に食べ物は飲み込めないのです。

息を吸いながら飲食物を飲み込むことはできません。

このことは唾を飲み込めば分かることです。

飲み込む瞬間はグッと、のどがつまる気がしませんか。

高齢になるといろいろな所で老化現象が出てきます。

唾液の分泌能力が落ちてきたり、飲み込む力が弱ってきたり、

またこの誤嚥を防ぐ反射のメカニズムが弱くなったりして、誤嚥性肺炎が増えてしまうのです。

 

 

 

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