がんの原因は何か？

　がんは現代日本人の死因の第1位であり、2人に1人が罹ると言われています。その原因は複雑で一言で言うことはできません。

　まず遺伝的要因が考えられます。遺伝といっても、がん自体が遺伝するわけではなく、その多くはがんになりやすい体質が遺伝するのです。ただし、がんの場合でも乳がんや大腸がん、卵巣がんなどは遺伝性の強いがんと言われています。

　他の原因にはストレスが考えられます。マウスを使った動物実験では、ストレス下に置かれたマウスは、静かな環境で暮らすマウスに比べ、明らかにがんの発症率が高いという結果が得られています。

　あと重要なのは生活習慣です。疫学の世界的権威として知られるイギリスのリチャード・ドルらの研究によると、日常生活の中でがんの原因として35％は食物・栄養としています。特に動物性脂肪の大量摂取は乳がんや大腸がんの原因になると言われています。また塩分は胃がんとの関係が取りざたされています。

　残りの原因として30％はタバコです。これで合計65％ですが、残りは、アルコール、アスベスト、食品添加物、ウイルス、放射線や紫外線、大気汚染などとなっています。