悩みを聞く仕事というのがあります。相手の悩みが前提となる職業です。

例えば弁護士。色々な争い事や問題点を法律的に解決してもらうために、人々はその門をたたきます。

カウンセラーやソーシャルワーカーなどの仕事もそうですね。

心にある色々な悩みを聞いてもらい、解決策を求めるわけです。

子育てや介護についての役所の相談窓口の人も同様です。

その他、消費生活センターの担当者も、人々の暮らしにおける様々な問題が持ち込まれるのが仕事ですね。

 

体に関する悩みを対象としている代表的な職業が医者です。

患者の身体上の問題をまず聞き、その原因をつきとめ、病気を治すのが仕事です。

代替医療の一つである気功の仕事をしている私も例外ではありません。

外気功施術を受けに来る人の中には、身体上の悩みを訴える人はたくさんいます。

 

これらの職業の人は、まず相談者や患者の悩みと真摯に向き合わなければなりません。

上から目線や自分の狭い人生経験だけからの思い込み、また相手が正しいか間違っているかの性急な判断は、

悩んで来ている相手を、さらに傷つけてしまう結果になってしまうのです。

臨床心理学のカール・ロジャースの言う「傾聴」－－－これが悩みを聞く仕事の基礎的態度であるべきです。

とにかく相手の悩みに寄り添うーーー私はこの事を常に頭に入れて仕事をしています。