筋肉はその特徴に応じて、大きく二つの種類に分けられます。

筋肉の収縮が速い速筋（白筋）と収縮の遅い遅筋（赤筋）です。

詳しく言うと、その中間型もあるようですが、ここでは速筋と遅筋についてお話しします。

 

速筋は収縮力が大きいので、一度に大きな力が出ます。だから短距離走に向いています。

一方、遅筋は収縮力は弱いのですが、その力が長持ちするので、

マラソンなどの長距離を走るのに向いていると言われています。

これは遺伝的要因が大きく作用するので、遅筋が多い人が短距離を、

また速筋が多い人がマラソンに挑戦しても良い成績は残せないでしょう。

やはり、向き不向きというものがあるようです。

 

ダーウィン進化論の適者生存ということを考えますと、

この筋肉のタイプについて面白いことが言えるようです。

オリンピックの100ｍ走を見ると、上半身がっちりの筋肉モリモリ型が多いようです。

彼らは西アフリカ出身者が多く、ここいらへんはジャングルが広がっています。

一方マラソンを見ると、ケニアやエチオピアなど東アフリカ出身が多く、

手足の長い、ほっそりとした体形の人が多いようです。

この辺はサバンナの草原地帯で、獲物を長時間かけて追いかけなければならず、

持久力を要する遅筋の多い人たちが生き残ったということでしょう。