西洋医療は人体をパーツごと分けて診るのが得意です。

別の言い方をすると、系統ごと（呼吸器とか循環器、泌尿器など）に分けて診る傾向にあります。

病院の診療科目を見ても、外科や内科、脳神経科、精神科、心療内科、呼吸器科、消化器科の他、

耳鼻咽喉科、眼科、皮膚科、整形外科など多岐にわたっています。

しかし人体をあまりにも専門分野化してしまうと、それぞれの奥行は深まりますが、

別の分野との関連性が薄れてしまう危険があるのです。

人体はつながっています。たとえば呼吸を考えてみましょう。

空気は鼻から入り、のどを経て気管支から肺に入ります。

でも、のどから上は耳鼻咽喉科で、そこから下は呼吸器科の範囲になるわけです。

お互いつながっているから病状も他へ影響するわけで、

あまりにも専門分野化するのは現実的ではない場合も出てくるのです。

最近の病院ではその辺を考慮して、総合診療科というのも出てきましたが・・・。

一方東洋医療は人体を全体的にとらえます。

気という生命エネルギーの循環が乱れることから病気が発生すると考えるわけで、

証と言って、病気が体に現われる面から判断し、気の流れを整える施術をするわけです。