病気というと私たちは、身体に何らかの異常が生じたものと解釈しがちです。

確かに身体に関わる病気は多いのですが、それよりもっとやっかいな病気があります。

それは心の病気です。

心と言っても、脳にその原因があることがほとんどなので、脳の病気と言ってもいいかも知れません。

病院での診療科の分類では、精神科、心療内科などが該当する病です。

現代のように平均寿命が延び、またストレスが多い社会では、

このような心の病気が増えているのは間違いないでしょう。

その代表が認知症です。アルツハイマーや脳梗塞などの脳血管障害で、

脳の神経細胞が死滅してしまう病気です。

記憶障害をはじめとして、徘徊、攻撃性、性格の変容など、社会生活を続けることは著しく困難になります。

また心の病としては、うつ病、統合失調症、不安や閉所、清潔、暗闇などの各神経症があります。

これらの病気にかかった本人は苦しいでしょうが、それを支えるまわりの人たちも大変な思いをします。

また身体の病気の場合は、その原因になっているものを取り除けば治ったと判断できますが、

心の病気はその判断が難しく、病状が長引いてしまうのが通常なのです。