私たちの体には、内外の変化に対応してその体調を維持し、

最も望ましい状態になるように調整するシステムがあります。

その代表的なものが内分泌と外分泌です。

この内分泌と外分泌ーーーよく聞く言葉ですが、いったいどこが違うのでしょうか？

その違いは分泌された物質の放出先にあります。

内分泌は体の中に、外分泌は体の外に放出されるのです。

つまり内分泌は血液やリンパ液に放出されますが、外分泌は分泌液を放出する専用の導管がある点も違います。

 

内分泌腺から放出されるものは、ホルモンと呼ばれる生活活性物質で、

甲状腺や副腎、膵臓、子宮や卵巣、睾丸などでつくられるものです。

一方、外分泌腺の代表的なものは汗腺、唾液腺、乳腺、涙腺、消化腺などです。

汗や唾液、母乳、涙などは体の外に放出されますね。だから外分泌というのです。

ただ、ここで注意したいのは消化腺です。

胃には胃酸、十二指腸には膵液や胆汁などの消化液が放出されます。

はたしてこれも外分泌と言えるのでしょうか？

実は飲食物の通り道として、口から食道、胃、小腸、大腸、肛門までは一つの管になっています。

口と肛門を開けば外界とつながるわけで、消化管の管は体の外とも言えるのです。