老化の原因の一つに活性酸素というのがあります。

活性酸素は呼吸で酸素を取り入れてエネルギーを生み出しますが、

その代謝の過程でどうしても出て来てしまう物質なのです。

酸素が鉄を錆びさせるように、体の細胞にダメージを与えてしまうのです。

だから老化というのは、生命にとって最初から運命づけられているのかも知れません。

そして運動など激しい動きをすることで呼吸量が増えて酸素の取り込み量が増すと、

当然ながら活性酸素の量も増えてしまうわけです。

だからこの点だけを見るならば、運動は健康上良くない印象を与えてしまうかも知れません。

しかしSODと言って、活性酸素の毒を消去する酵素を人間は持っているのです。

この酵素は若いうちは潤沢に出ますが、歳をとるとだんだんと出が悪くなるので、

活性酸素の悪影響をもろにかぶってしまうのです。

でも年齢が上がっても、運動が健康に良い点はたくさんあります。

運動は心肺機能を強化し、筋肉を保持し、生活習慣病の予防にとってとても大切なものです。

また近年では運動が認知症予防になることも分かってきました。

このように考えてみますと、運動は健康、寿命を伸ばすのに大変重要ですが、

年齢に応じたあまり激しくない運動を継続することが必要ということになるのでしょう。

個人差もあるので自分に合ったバランスある運動が大切なのです。