新型コロナウィルスの感染が拡大する前と後で、世の中を見渡した時、一番驚くのはマスク着用についてです。

現在、街の通りや駅、電車内、人が集まる施設内でマスクをしていない人を見つけるのはとても困難な状況です。

こんなことは、わずか半年前には考えられなかったことです。

これは今、世界中の現象で、マスクに対する抵抗感の強かった欧米諸国でも、

公共の乗り物に乗る時はマスクの着用が義務付けられている所があるなど、その変化に驚くばかりです。

私は今まで何回もヨーロッパやアメリカを旅してきましたが、

街中でマスクをしている人を見かけることはありませんでした。

マスクは人に病気をうつさないためには有効だが、うつされないという予防の効果は疑問視されてきたからです。

つまりマスクをしている人は病人という認識があり、

日本からのツアー客に対し、ガイドさんがマスクをしないようにと注意することもあったくらいです。

他にもマスクに対する抵抗感には理由があるようです。

特にアメリカでは20世紀の中ごろ、「反マスク法」と呼ばれる法律があり、街中でマスク着用を禁止している州がいくつもあったのです。

その理由はKKK（クー・クラックス・クラン）などの白人至上主義者が黒人を集団で襲うような暴力が多発していたからです。

彼らは白い頭巾で顔を隠していたのです。国が違えばマスクの事情も相当違うのですね。

安倍首相がつけている小さなマスクならいざ知らず、小池都知事がつけているような大きなマスクでは顔が半分隠れるし、

これから夏に向かってサングラスでもかけたら、誰が誰だか分からなくなってしまい、犯罪に利用されかねません。

どんな時でも場所でもマスク着用というのではなく、その状況に合わせた使い方が大切だと思われます。