私たちの健康にとって、活性酸素はどのような位置づけをしているのでしょうか？

活性酸素というと、マイナスのイメージを持つ人が多いと思います。

生命体はたくさんの細胞で成り立っていますが、活性酸素はこの細胞を傷つけるのです。

そしてさまざまな病気の原因になると言われています。

若い頃は、この活性酸素の毒を消去するSODという酵素が多く産生できるため、

活性酸素による健康被害をある程度防ぐことができます。

しかし歳を取るとSODの産生が少なくなるため、病気に罹りやすくなってしまうのです。

老化も活性酸素が原因の一つと言われています。

さて、活性酸素は生体内でどのように作られるのでしょうか？

私たちは呼吸によって酸素を取り込み、エネルギーを作っているわけですが、

その過程である程度の活性酸素が生まれるのは仕方のないことなのです。

この活性酸素は健康にとってマイナス面だけなのでしょうか？

実は、生体にとってとても大事なプラス面があるのです。

活性酸素がないと、私たちは生きることができなくなってしまうのです。

体内に入った病原菌をやっつけるのに活性酸素は重要な役目を持っているのです。

NK細胞（ナチュラルキラー細胞）は日々数千個も生まれるがん細胞を、この活性酸素を使って退治するのです。

活性酸素がなかったら、私たちはすぐ病原菌にやられてしまい、長く生きることはできないでしょう。

また活性酸素は細胞内での情報伝達のメッセンジャーでもあるのです。