呼吸のやり方には二つあります。腹式呼吸と胸式呼吸です。

腹式呼吸は横隔膜という筋肉の膜を上下することで、肺に空気の出し入れをします。

胸式呼吸は肋間筋など肋骨周りにある筋肉を動かすことで、胸郭を広げたり狭めたりして呼吸します。

健康を考えた時、腹式の方が胸式よりも優れていると言います。

その理由はいくつかありますが、まず横隔膜の上下運動がお腹周辺の内臓のマッサージになるのです。

マッサージ効果によって、内臓への血流が良くなるのです。

また、腹式呼吸は腹圧の変化を生み出すことで、全身の血液循環を高めるとも言われています。

呼吸は意識と無意識の両方でできるので、

普段、胸式になっている人でも、意識して腹式呼吸をすることは可能でしょう。

しかし、呼吸は1日24時間ずっとしていなければ死んでしまいますので、

無意識的に呼吸している時間が圧倒的に長いわけです。

さて、この無意識状態の呼吸に関し、男性と女性は違っていると言います。

ほとんどの男性は腹式呼吸をするのに対し、ほとんどの女性は胸式呼吸になっているというのです。

腹式呼吸の方が健康に良いのに、なぜ女性は胸式呼吸になっているのでしょうか？

私はこのことがずっと疑問でしたが、偶然ある光景を見て気がついたのです。

男性と女性の生物学的な違いはどこにあるのでしょうか？

それは女性は子供を産む性であるということです。

偶然見た光景とは、妊娠後期の女性を横から見たことでした。

みぞおちから急激にお腹が大きく膨れていたのです。

あの状態で横隔膜を上下する腹式呼吸は困難なはずです。

だから妊娠を想定して、女性は普段から胸式呼吸になっているのではないでしょうか。

ああ、これも神の計らいか。人体はうまく設計されているのですね。