ダイエットの落とし穴

　ダイエットには落とし穴があります。

ダイエット経験者がよく言うことは、一時的に体重は落ちたけれど、またすぐ戻ってしまった。むしろ前より増えてしまった、ということです。

これをリバウンドと言います。実は、リバウンドするくらいなら、ダイエットはしない方が良いのです。

なぜリバウンドするのでしょう。

それは無理して短期間に体重を落とし過ぎたからなのです。

私たちは日々の摂取カロリーから基礎代謝に使うカロリーを引いた量で活動エネルギーにしています。

基礎代謝とはただ生きるために使うエネルギー量です。

心臓を動かし、呼吸するだけでもエネルギーを使います。

また私たちにはホメオスタシス（恒常性）という機能が備わっています。

恒常性とはある一定のラインを保とうとするものです。

体温や体中の水分量、血液のペーハーなどです。

ダイエットとは摂取カロリーを少なくすることなので、当然基礎代謝を引いた活動エネルギー量が少なくなります。

これが極端に少なくなると、ホメオスタシスが働くのです。

人類の500万年、600万年の長い歴史は飢餓との闘いの歴史でした。

現代のような肥満が社会問題となるような時代は、人類の長い歴史の中ではほんの一瞬でしょう。

つまり飢餓への危機は無意識のうちにDNAに刻まれているのです。

だから極端に活動エネルギーが減ってくると、これでは飢えて死んでしまうと体は判断するのでしょう。

そして少ないエネルギーでも生きられるように基礎代謝量を落とすのです。

つまり節約型の体に変化していくのです。

体重が落ちたからと油断して、また元の食生活に戻ったら、

基礎代謝が落ちて節約型の体に変化しているため、余ったカロリーは脂肪としてため込むわけです。

これがリバウンドで、リバウンドをくり返すとますます体重が落ちにくくなってしまうのです。

リバウンドしないためには、1か月あたり体重の5％以内に落とす体重を保たなければなりません。

つまり徐々に減らしていくーーーこれがダイエット成功のコツなのです。