グレープフルーツジュースで薬を飲んではいけない！

　私たちが薬を飲む時、水または白湯でと言われます。これが薬の成分の働きや副作用に関し、最も効果的で安全だからです。

　さて、人はそれぞれ体質が違います。お酒が全く飲めない人もいるし、牛乳を飲むとすぐ下痢をしてしまう人もいます。薬に対する効果や耐性にも個人差があるわけです。だから皆一律とはいきませんが、一般的にグレープフルーツジュースで薬を飲むことは危険だとされています。

　私たちの肝臓にはCYPという酵素があり、体に入ってきた毒素を水に溶かして排出する役目を持っています。しかし、この酵素の働きにも個人差があるのです。また、グレープフルーツジュースは、この酵素の働きを阻害することも分かってきました。

　薬というのは、反対の面から見れば毒ですね。この毒でウィルスをやっつけたり、がん細胞を壊したりするわけです。だからこの毒を消去する酵素が阻害されると、薬の濃度が体の中でどんどん高くなってしまいます。つまり、グレープフルーツジュースと一緒に薬を飲むと、薬の副作用が出やすくなってしまうわけです。ただ面白いことに、オレンジジュースでは、このようなことは起きないようです。