前回は気功師養成講座のマスターコースで行なったことがある、

白人禅師の内観法を紹介しましたが、

今回は同じ白隠さんでも、軟酥（なんそ）の法という瞑想をお伝えします。

この瞑想は、まず酥という牛乳を3日3晩煮詰めて作ったクリーム状で、

ダチョウの卵大に丸めて固めた秘薬を頭の上に載せたとイメージします。これが軟酥です。

これは昔、高貴な人の滋養強壮剤として用いられたもので、とても良い香がするのです。

リラックスして座禅の形かイスに腰かけ、背筋を自然に伸ばします。

呼吸はゆっくりとした自然呼吸で行ないます。

頭の上に載った卵大の軟酥が体温で徐々に溶けだし、頭皮から頭骨を通り、脳の中に入ると想像します。

それから首、肩、腕から手、また胸から腹まで、その骨や筋肉、内臓を軟酥が満たしていきます。

同時に体がだんだん温かくなり、また良い香で満ちてくるとイメージします。

そして股関節から太もも、膝下から足まで降りて来て、

最後は足裏から、邪気や悪いものと共に、軟酥が流れ出ていきます。

この瞑想法で白隠さんは病を克服したと言われています。