私たち人間だけでなく、さまざまな生物はその生命を維持する素晴らしいシステムを持っています。

その良い例が再生能力です。

トカゲのシッポ切りという言葉がありますが、

トカゲはシッポを切り落とされても本体には影響がなく、やがてシッポも再生してくるのです。

再生能力で卓越している生物はプラナリアでしょう。

体を細かく切り刻んでも、それぞれがまたプラナリアになってしまうのです。

ヒトはこれほどの再生能力は持っていませんが、失われた部分を他で補うようなシステムを持っています。

たとえば目が見えなくなった人は、耳が良く聞こえるようになるのです。

失われた視力を聴力が補っているのでしょう。

また脳梗塞などで右手を動かす脳の部分が障害を受けて右手が動かせなくなったとしても、

リハビリで無理やり右手を動かす努力をしていると、

やがて脳の他の部分がその機能を補完し、右手を動かすことができるようになるのです。

脳はとても可塑性があり、私たちの努力に報いるシステムを持っているのです。