「スマホ難民」を生み出す社会は公正か
2026/08/12
いったい公正な社会とはどんな社会でしょうか。人々を強者と弱者に分けた場合、弱者により多くの配慮ががなされ、それがシステム化されている社会だと私は思っています。同じ社会に暮らしている人々を、強者と弱者に分けることには異論のある人もいるでしょう。私もちょっと違和感があるのですが、便宜上分けてみます。
たとえば、莫大な財産を持ち、年収も多く、悠々自適で贅沢な暮らしをしている人がいます。その一方で、日々ギリギリの生活を余儀なくされている人もいます。前者を強者、後者を弱者と規定するならば、日本は累進課税を採用している国ですから、前者は収入に応じた税負担の割合も多く、たくさん税金を払わなくてはなりません。後者はその収入や家庭事情によっては、税金を払う必要はありません。
車イスで生活している人がいます。彼らは昔、バスに乗ることはできませんでした。しかし今はバスの仕様も変わり、車イスでの乗車が可能となり、バスに乗ることができるようになりました。
女性専用車両の出現もそうです。性犯罪の加害者はほぼ100%男性です。被害者はほぼ100%女性です。だからこれを強者と弱者に分けた時、弱い立場の女性を痴漢などの被害から守るために女性専用の車両ができたわけです。
このように考えてきますと、世の中は公正な方向に進んでいるように感じます。しかしその一方で、この流れ逆行している事態があると、わたしは懸念しているのです。それはスマホの普及に関することです。
スマホは大変便利なツールです。電話だけでなく、メールや写真、動画撮影の他、インターネットにつながっているので、さまざまな情報を瞬時に得ることができます。またスマホ一つあれば、買いものも乗りものも、簡単にできます。もう現金を持ち歩かなくても、あまり支障はありません。ただし、スマホを使いこなせている人にとってはです。
しかし世の中には、特に高齢者ですが、スマホを使いこなせない人、またスマホを持ってない人もいます。彼らにとっては、現代はとても不便な世の中になっているのです。このような人たちを私は「スマホ難民」と呼んでいます。
例えば、あるライブイベントへの申し込みは電話でできました。しかし今はネットで申し込んでくれと言うのです。それができないから困っているのに、主催者側に電話も通じません。仕方なく、便利屋さんにお金を払ってお願いする始末です。
また他のあるイベントでは、参加費を電子マネーかクレジットカードで払わなければなりません。それでは電子マネーやクレジットカードを持っていない人は参加できないのでしょうか。特に高齢者ですが、このような現金以外の支払い方法に疑念を持っている人もいるのです。
スマホは今や世の中の生活の中心であり、このツールを抜きにしては生活が成り立ちません。つまりこれはもう時代の流れなのです。だから、スマホを持ってない人や使いこなせていない人は時代遅れの人たちなのです。この時代遅れの人たち(スマホ難民)を弱者と規定するならば、この人たちにもっと目を向け、配慮するシステムを構築すべきではないでしょうか。それが公正な社会だと私は思うのですが・・・。
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