前回私は、生命エネルギーである気が出入りする全身のツボが

十分に開いて、体の中と外の気が存分に交流できている人が理想だと述べました。

その理由は、邪気が体の中に入ってきても、すぐに抜ければ問題ないわけで、

邪気を入ってこないようにシャットするやり方よりも疲れないからです。

 

さて、私がこう主張すると、以下のような問題提起をする人がいます。

「ツボが開いていると、入ってきた邪気が抜けるのはいいけど、良い気も抜けてしまうのではないか」と。

花の咲き乱れている公園や高原、神社仏閣、森林などは、良い気が満ちていると言われています。

確かにそのような場所は、私たちの気分を良くしてくれます。

全身のツボが開いていることで、良い気が入りやすくなるのはいいですが、すぐ抜けては困りますよね。

 

結論から言うと、邪気は抜けても、良い気が抜ける心配はいりません。

なぜなら、私たちの生体は、健康で最高の状態を保持するメカニズムができているからです。

病原菌が体の中に入ってきても、自分の意思とは関係なく、免疫システムが働き、病原菌を退治します。

大酒のみでヘビースモーカーの人は肝臓の数値が悪いですが、酒とタバコをやめただけでも肝臓は良くなります。

つまり生命体は、健康な状態を維持する働きを本来持っているのです。

だから体に良い気は抜けるのではなく、自然とそれをうまく利用するメカニズムがそろっているわけです。